有限会社 三九出版 - 開拓者魂を蘇らせて


















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                 開拓者魂を蘇らせて

                           永嶋 智子(東京都多摩市)

 小さなディサービス事業を始めて5年になります。ご利用者は85歳前後の方が多いのですが,まだまだお元気に第三の青春を楽しんでおられます。ただ残念なことにその9割が女性です。
 戦争を体験し,土木関係の会社を興して成功した方。小柄ながらその筋肉質の体は頑張ってこられた証でしょう。自動車部品を作る会社で働いていた方は,毎日残業して作っても間に合わないくらい忙しかったと回想しています。
 金融機関で働いていた方もいますが,そんな彼らが,スタッフも含めて女性が多いハーレムのようなディサービスで少し元気がありません。男が女性を相手におしゃべりなんかできないと言われるかもしれませんが,おしゃべりを馬鹿にしてはいけません。私は,老い,病を得て傷ついた方々が楽しいことだけを考え,大いにしゃべって,笑って毎日を過ごしていただきたいと願っています。
寂しげだった男性達が少しずつ明るく心を開いていくのを見ると嬉しくなります。
 さて,今70歳代の方々は,高度経済成長を築いてこられた素晴らしい経歴をお持ちです。長い間,社会でエネルギーを使い,もう余生はゆっくりしたいと思っている方が多いのかも知れません。しかし,テレビとお友達になる前に一歩外に出て深呼吸をしてください。テニスやゴルフなどスポーツは如何ですか。ハイキングや百名山を踏破してみるのはどうでしょう。俳句や自分史づくりに取り組んでいる方もいます。男の料理教室などボランティア活動に参加されている方はたくさんいます。
 七十歳はまだ若いのです。自信を持って,ご自身の人生に磨きをかけてください。必ず輝きを増すでしょう。そして後に続く団塊の世代の多くの後輩達の為に,かつてのパイオニア魂を思い出してください。
 男性が元気になることが私達女性にとっても元気の源になります。


 
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