有限会社 三九出版 - 唇寒し 冬の風


















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                      唇寒し 冬の風

                               三九出版拝

 ♪ もう〜 い〜くつ 寝〜ると〜
      お〜正〜月〜     ♪
 “ あと314日―-―!!!! ”
❁ということで年が明けたようでございますが,貧乏暇無し男に盆も正月もないのでありました。    
はあ〜 …ぢつと手を見る,をしていたところへ、
 ♪ お正月には〜 餅食って〜 寝て
   酒飲んで〜 寝て
   おせち食って〜 寝て ……… ♪
 能天気に歌いながらやって来た貧乏仲間のTが言い切ったのでありました。
「俺だって金もないし特別夢もない。
だけど悩みも不安もない!!!」
    ―― う〜ん、幸せな奴。 
○さてさて、読売新聞の世論調査によりますと,“危険地域のテロ被害「最終的な責任は本人にある」83%、「そうは思わない」11%だそうです。ちなみに共同通信社の世論調査によると,人質事件に対する政府の対応を「評価する」+「ある程度評価する」で60.6%だそうで,“自分の意思で危険が明白な地域へ行ったんだし救出できなくても仕方なし,本人も「自己責任です」と言い残して行ったわけだし”,というのが大方の国民の意見なのでしょう。
 でもねぇ。わざわざわ危険なところに行く方が悪いっていう論調はどうなんだろ。
 “私はニュースを見ません。新聞も読みません。世界の情勢なんて知りたくもありません”ってことならまあ筋は通るけど。
◇もう一つ気になったことは、被害者の家族が皆,口を揃えて「ご迷惑をおかけ致しまして申し訳ありません」と謝罪の言葉を口にしたこと,そして大方の人がそれを当然のことだと受け止めていることです。イラク人質事件の大バッシングを思い出しますが,自己責任論も被害者家族バッシングも海外ではかなり奇異に映るようです。全体主義的な、右へ倣え的な気質を感じるのでしょう。
❁「ま,別に俺は何も迷惑かけられてねえし。」
 Tの奴がうそぶいたのでありました。
 「でも暴力はいけねえやな。」
  ♪ は〜や〜く〜 来い来い
        お正月〜  ♪   (G)

        
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