有限会社 三九出版 - 『句文集 夢はごちそう』


















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☆<BOOK REVIEW> 

           『句文集 夢はごちそう』 

               著作 岡 美奈子 

 本書は,俳人・市村究一郎(1927~2011)が主宰するカリヨン俳句会に平成6年に入会した著者の,平成7年から24年まで同句会の俳誌『カリヨン』に掲載された句と随筆を収録したものです。
 著者は“平成22年度カリヨン賞(結社賞)”を受賞しましたが,その「推薦の言葉」(市村究一郎)に「岡美奈子さんの単刀直入の言い方には溜飲が下がります。「寒林の」の女体、「煮えきらぬ」とか(中略)などとばさっと言って一言半句も残さない感じ。(中略)母を詠んでは心に突き刺さる詩想。(以下略)」とあります。こうした作風の788句が詠まれた年代によって次のように5つに分けられ,それぞれを象徴するタイトルのもとに収められています。
○平成7年~12年…「卯の花」・29句,○平成13年~15年…「七夕の日」・167句,○平成16年~18年…「満ち潮」・210句,○平成19年~21年…「梅雨晴」・226句,○平成22年~24年…「冬の潮」・156句
 平成23年の市村主宰の逝去により,翌平成24年にカリヨン俳句会は解散,俳誌『カリヨン』も廃刊となりました。「それより以降私と俳句の距離は遠くなってしまいました」が,「来年(平成31年)二月に喜寿を迎えます」こと,それにご主人のすすめもあって,「『カリヨン』が残してくれたものを一冊にまとめることを決心」されての上梓です(「 」内はいずれも本書「はじめ」より)。「私の次なる「夢はごちそう」のメニューに一品を加えるとするならば、精進をして、十年後、市村先生に憧れの序文を頂き、句集上梓! か。(『カリヨン』平成十五年五月号)」(本書「随筆・夢はごちそう」より)の一品として,これを読まれた方々の心に〝美味しく″記憶されることと思います。 

*B6判・152ページ・上製本/発行:岡美奈子(自費出版)・編集実務:三九出版/国会図書館へ納本済み
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