有限会社 三九出版 - ◉読者の声 ◉庶民感覚がベースの信念・信条を読み取る


















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                   ◉読者の声 ◉ 
       庶民感覚がベースの信念・信条を読み取る 

 本書の「はじめに」によると,そもそも著者がツイートしていたものを1冊の本にまとめたきっかけは,与野党政治家の劣化が進む今,誰かが抵抗勢力的発信をしなければ国の行く末が危ういという危機感からだという。日々,取得する情報や問題意識と生活実感を著者本人の規範(信念・信条)に照らし合わせて判断し,ツイートするのは並大抵の勞力ではないはずだ。無目的に毎日を安穏と過ごす自分には到底無理な作業だ。そして彼のツイートが先見性を含めて我々の心情にフィットし,共感できるは何故なのか。それは彼の信念・信条が「庶民感覚」をベースとしているからではないか。更にその原点は,幼い時期に父親を亡くし母子家庭で育った生活環境であったに違いない。
 著者とは大学の同期生であるが,彼に詩才があったとは知らなかった。この才覚も確固たる人生観や洞察力,そして柔軟で鋭い感性のなせる業。それにしても彼の前向きな生き方や行動力には今更ながら感服させられる。途中幾度か挫折を味わいつつも衆議院議員として4期14年を務めあげ,いよいよ大臣ポストが有力視される5期目に残念ながら落選し,「政治家」として大成を志していた彼にとっては断腸の思いだったに違いない。しかしその後は大自然と触れ合う「農業家」に鮮やかな転身。そして現在は「事業家」として複数のコンビニ店やマンション管理会社を家族で経営し会長として活躍中。ニセコ町の最近増築した1店目の店舗は全国に所在するセブン・イレブンのうちで売り場面積日本一(北海道新聞が報道)を誇る繁盛店。さらに本稿が掲載される頃には3号店がニセコスキー場内に新装開店している頃。喜寿を過ぎてなお新たな事業に挑戦している彼の人生は素晴らしい。翻ってこの身は,今後とも相変わらず時代の流れに身を任せて唯々諾々と日々を送ってゆくことになるだろう。
 余談になるが,著者から本書が郵送で届いた翌々日未明(9月6日),激しい横揺れで飛び起きた(札幌の自宅は震度6弱)。胆振東部地震発生。若干の物損はあったものの人身に影響が無かったのは幸い。約40時間の停電後,複電したテレビからの視覚情報によって規模や被害状況の大きさに驚愕。多くの友・知人からメールや電話で安否確認や励ましをもらい,その温かい思いやりに心から感謝している。今も余震が続くなか,未だ日常生活に戻れない人も多く,早急な復興を祈るのみ。 

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