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本物語

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第38号 2012.07.30

チェリーロードライン

田中 富榮

 今年の桜は格別美しかった。蕾が膨らみかけたと思ったら一斉に咲き,たった4日間で満開になった。このような咲き方はめずらしいそうである。美しいなあと感じたのは蕾がなく,すべての花びらが開いて丸いかたまりの形になって,枝が見えないほどに咲きみだれていたのである。淡いピンク色の桜並木が土手の道に沿ってどこまでも続いている下を,桜を眺めながらゆったりと歩いてゆくのは心が和んで生きている幸せを満喫した。
 せっかく来たのだから友達に「チェリーロードライン」を紹介したいと思い,夕暮れの道を走りながら桜街道を築いた美郷のロマンチスト「Mさん物語」をみんなに話してあげた。Mさんは今もご健在であり美郷でうどん屋を営んでいる。桜の咲く季節には結婚している娘さんも里帰りして家族そろって店を手伝っているそうである。
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