本物語
第38号 2012.07.30
問題意識の希薄さ
本田 哲郎
東日本大地震並びにそれに伴う福島原発破壊によって被災された方々にまず,衷心よりお見舞い申し上げます。今も不自由な生活をされていること,心が痛みます。
まず,地震災害についてですが,あの東北地方は過去にもチリ地震や東北沖地震などで津波の洗礼を受けた地域であり,それに備えて防潮堤などもほかの地域よりも格段に多く高く整備されていたにも拘らず,今回の地震規模が全く想像し得ないほどの規模であったことは事実であり,あのような大津波での災害は悲しいことでありましたが,避け得られないまさに「自然災害」でありました。
世界各地の原発は人里から離れた山間とか島などにあるのが通常であり,「海辺」近くに設置している日本の原発開発に対する認識が甘く,福島原発の事故並びにそれに伴った放射能被害などはすべて時の政府や電力会社による「人災」とも断言できます。
これらに対する政府や東電の対処の仕方についても,事故発生以来,危機管理とも言えないほどの数々の失態を演じているし,事故原因究明も明らかではありません。核問題には世界の中でも敏感であるべき日本において,政府や原発を抱える独占企業群の電力会社の横暴とも思える今までの原発依存方針と今回の事故に対する問題意識の希薄さとその対策の拙劣さの現況に,強い憤りを覚えます。
節電や省電力などの意義を国民全部で考え,工夫し解決しながら,原発の増設などはもってのほかであり,電力の需要に対する電力会社が考えるべきことは原発以外の発電システムの再構築(即ち,脱原発)であると大部分の国民は信じております。