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本物語

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第49号 2015.4.30

震災あれやこれや

石附 成二

 東日本大震災,特に巨大津波から我々は多くのことを学んだ。各界各層からの検証の議論も出尽くした。そして先人の遺した伝承,被災遺跡(石碑,地名等)は正しく,我々はそれを忘れていたか,尊大にも堤防など物理的安全神話に頼り過ぎてそれを無視していたことに気付く。釈迦に説法の感があるが,私なりに震災のあれやこれやを整理してみたいと思う。
1.仙台平野の考古学的発掘調査によれば,東北地方は過去5千年間におよそ千年周期で5度の大津波に襲われたことが分かっている。文字記録が出来るようになった千数百年前からは古文書などからの文献調査が可能になり,発掘調査との比較検討がなされ,かなり詳細に実態が明らかになりつつある。しかし,十分ではない。それを埋めるのが民間の伝承や記念碑である。曰く“津波てんでんこ”“みちびき地蔵尊”の伝承や“波分け”石碑等々である。これらは東北地方ばかりでなく日本全国各地に先人の知恵・教訓として,また祈りや悔恨のモニュメントとして残されている。その血を吐くような思いを,改めて掘り起こし,体系化し,「防災・減災思想」の根源に位置づける必要があるのではないか。
 このころ,国交省港空研の職員が調査に来たので法令の不備を指摘,改正を要望したが,その後どうなったかは知らない。
 そしてこの度の東日本大地震,震度6強から震度7の烈震,夢メッセは催事開催中でおよそ1000人の来館者で賑わっていたことを思えば,私の決断は絶対正しかったと自負している。




 
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