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本物語

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第60号 2018.3.30

改めて3.11を思う

原田 健作

①自然災害が常態化し,防災対策が最も行き届いている日本で起きた大規模災害であることが大問題である。地震の規模,津波の大きさ,いずれも想定外で,東電・福島第一原子力発電所が外部電力を喪失しカラ炊きによるメルトダウンを起こし原子力安全神話が崩壊した。東京電力,政府は勿論,我々にも過信はなかっただろうか。毎年,時間も金もかけて防災訓練を一生懸命やっているのにその成果を活かせなかった。
②広域災害で死者,行方不明者合わせて1万8千人を超え,その90%が津波によるものだった。避難者は地震の直接の被害よりも二次災害の原発による避難の方が圧倒的に多く,今なお12万人が仮設住宅での生活を余儀なくされている。
③ライフライン寸断,鉄道,道路破断により東北地方が長らく他の地域から孤立状態に陥った。地震の規模が大きすぎて行政機能の麻痺したところが続出して,公の避難所が,かえって危険地域となってしまった。また震源地から遠く離れた地域でも液状化の被害が起こり居住不能の住居や通行不能の道路が数多く出現した。
④世界史上,最も被害額の大きい地震被害となった。政府発表による直接経済被害額は17兆円であった。
⑤防災に対する考え方を見直すきっかけになった。今までのように万里の長城のような防潮堤を築いて災害を抑え込むことだけ考えていても問題は解決しない。自然災害は防災と減災の両面から対応すべきであることに気付かされた。 
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