本物語
第76号 2023.8.25
魚 釣 り
伊藤 研二
私の魚釣りは,釣りはふなに始まりふなに終わる,でした。最初,釣りはあま市の農業用水に掛かる四間橋のふな釣りでした。釣り竿と餌箱とブリキのバケツを持って出かけます。竿と言っても竹にウキ,錘,針を付けて巻き付けたもの。エサの縞ミミズは自分で捕まえます。川に釣り糸を入れると小鮒が釣れました。小学生の時,伯父さんにふな釣りに連れて行って貰いました。名古屋南部の庄内川支流。竿は竹の4本繋ぎ。流れのない所だったので竿を出すとじっとウキを見ているだけ。伯父さんは釣らない。国鉄マンだったので稲沢の機関区にも連れて行って貰いました。転車台の蒸気機関車を見たり、機関車に載せて貰ったりしました。伯父さんは後に駅長さんになりましたが,100歳を1ヶ月後にして亡くなってしまったのです。自転車に乗っていて車に接触し,2~3日してから具合が悪くなり亡くなってしまいました。100歳の誕生日にはお祝いしようと思っていたのに残念。派手なことが嫌いな伯父さんらしい。つばめの運転をして天国へ行ったのでしょう。
その頃ハゼ釣りもしました。市電に乗って終点まで行くと庄内川に架かる最後の橋。この辺りは汽水域。エサ屋で買ったゴカイ,イトメを付けて投げ込むとこつこつとした当たりでハゼが釣れました。半日で20匹位。偶にセイゴも釣れました。海水浴に行ったときには防波堤で釣りをし,ゼンメ、ギギ、ゴンズイ、キス、コチ、アイナメ、メバルなどが釣れました。高校の時は余り釣りをしませんでした。大学時代に和歌山県の宇久井へ磯釣りに行きました。磯釣りの知識もなく道具も持たないで友達と二人,先生について行きました。天候も良く海も穏やかでした。
会社では釣りクラブに入りました。営業部長さんが呼んでいますよ。「今度の日曜はふな釣りに行くぞ」と。朝なのに酒臭い。部は違うのですが可愛がって貰いました。
愛知県の西部には蟹江川,佐屋川,善田川等があり,水郷地帯でふな釣りのメッカです。船に乗って寒ぶな釣りをしたことがあります。細長い船を長い竹で操ってひっくり返りそうになりながらポイントに行く。竹を川底に差して船を紐で繋ぐ。竿を出してじっとしている。動くとひっくり返る。キルティングを着ていたのでしたが1時間でギブアップでした。またある時,釣っていたら雪が降って来ました。手が凍えて赤虫が針に刺せません。近くに番小屋が有ったのでKさんと逃げ込みました。酒とおでんがありました。Tさんが来ません。見に行くと半身真っ白になってまだ竿を入れています。釣れますか? つれないよ。我慢強い人でした。あまりにも釣れないので番小屋の主人が尺ぶなを1匹ずつくれたことがあります。
ハゼの船釣りもしました。多い人は100匹以上、普通の人で70~80、私は60匹弱でした。立干し網、刺し網、地引網もしました。網に掛かったハゼ、キス、コチ等を例の営業部長さんが刺身にしてくれました。美味しかったです。乗合船でアジ釣りに行ったこともあります。アジは口が薄くて船に上げるまでに落ちてしまい悔しい思いをしました。砂浜で投釣りをしたこともありました。カレイを狙うのですが偶にコチ,キスが釣れました。リーダーの部長さんが定年になり我々も釣りクラブを卒業して磯釣りに凝った時期がありました。まだ週休2日制でない時に土曜日の会社が引けてから尾鷲,紀伊長島へ。車で8時間かかりました。42号線がまだ全面舗装されてなかった時代です。雨の日矢ノ川峠を越えるときは大変でした。朝4時30分に磯渡しが始まります。救命具を着て磯足袋を履く。磯迄20~30分位。磯は岩で波があるのであまり近寄ると岩に叩きつけられてしまいます。釣り場に近寄ると船頭がエンジンを逆回転させて一瞬船を止めるので飛び乗ります。クーラーボックス,竿,釣り道具などを急いで波の来ないところに移します。これが初めのうちは難しかったです。グラス竿を準備してオキアミを付けてグレ,イスズミを狙います。10時頃に船頭が「釣れたか」と弁当を届けてくれます。12時過ぎには迎えに来ます。大物は余り釣れなかったが手のひらサイズは幾らでも釣れました。危険なこともありました。朝磯へ渡った時は晴天だったのですが昼頃になって俄かに暗くなり見る見るうちに白波が立って海が荒れてきました。なかなか船が迎えに来ません。来たときはうねりが出ており船に飛び乗るのが怖かったです。我々の磯は比較的安全だったので迎えが後になったようです。5~6年続けましたが釣りブームで好きな磯に渡れなくなり,また,お互いに子供も出来,仕事も忙しくなって磯へは行かなくなりました。
それ以来釣りからは遠ざかっていますが,今百円ショップでリール付きの竿を売っているそうなので,孫と一緒に海釣り公園で五目釣りでもしようか,四間橋のふなにしようか思案中です
その頃ハゼ釣りもしました。市電に乗って終点まで行くと庄内川に架かる最後の橋。この辺りは汽水域。エサ屋で買ったゴカイ,イトメを付けて投げ込むとこつこつとした当たりでハゼが釣れました。半日で20匹位。偶にセイゴも釣れました。海水浴に行ったときには防波堤で釣りをし,ゼンメ、ギギ、ゴンズイ、キス、コチ、アイナメ、メバルなどが釣れました。高校の時は余り釣りをしませんでした。大学時代に和歌山県の宇久井へ磯釣りに行きました。磯釣りの知識もなく道具も持たないで友達と二人,先生について行きました。天候も良く海も穏やかでした。
会社では釣りクラブに入りました。営業部長さんが呼んでいますよ。「今度の日曜はふな釣りに行くぞ」と。朝なのに酒臭い。部は違うのですが可愛がって貰いました。
愛知県の西部には蟹江川,佐屋川,善田川等があり,水郷地帯でふな釣りのメッカです。船に乗って寒ぶな釣りをしたことがあります。細長い船を長い竹で操ってひっくり返りそうになりながらポイントに行く。竹を川底に差して船を紐で繋ぐ。竿を出してじっとしている。動くとひっくり返る。キルティングを着ていたのでしたが1時間でギブアップでした。またある時,釣っていたら雪が降って来ました。手が凍えて赤虫が針に刺せません。近くに番小屋が有ったのでKさんと逃げ込みました。酒とおでんがありました。Tさんが来ません。見に行くと半身真っ白になってまだ竿を入れています。釣れますか? つれないよ。我慢強い人でした。あまりにも釣れないので番小屋の主人が尺ぶなを1匹ずつくれたことがあります。
ハゼの船釣りもしました。多い人は100匹以上、普通の人で70~80、私は60匹弱でした。立干し網、刺し網、地引網もしました。網に掛かったハゼ、キス、コチ等を例の営業部長さんが刺身にしてくれました。美味しかったです。乗合船でアジ釣りに行ったこともあります。アジは口が薄くて船に上げるまでに落ちてしまい悔しい思いをしました。砂浜で投釣りをしたこともありました。カレイを狙うのですが偶にコチ,キスが釣れました。リーダーの部長さんが定年になり我々も釣りクラブを卒業して磯釣りに凝った時期がありました。まだ週休2日制でない時に土曜日の会社が引けてから尾鷲,紀伊長島へ。車で8時間かかりました。42号線がまだ全面舗装されてなかった時代です。雨の日矢ノ川峠を越えるときは大変でした。朝4時30分に磯渡しが始まります。救命具を着て磯足袋を履く。磯迄20~30分位。磯は岩で波があるのであまり近寄ると岩に叩きつけられてしまいます。釣り場に近寄ると船頭がエンジンを逆回転させて一瞬船を止めるので飛び乗ります。クーラーボックス,竿,釣り道具などを急いで波の来ないところに移します。これが初めのうちは難しかったです。グラス竿を準備してオキアミを付けてグレ,イスズミを狙います。10時頃に船頭が「釣れたか」と弁当を届けてくれます。12時過ぎには迎えに来ます。大物は余り釣れなかったが手のひらサイズは幾らでも釣れました。危険なこともありました。朝磯へ渡った時は晴天だったのですが昼頃になって俄かに暗くなり見る見るうちに白波が立って海が荒れてきました。なかなか船が迎えに来ません。来たときはうねりが出ており船に飛び乗るのが怖かったです。我々の磯は比較的安全だったので迎えが後になったようです。5~6年続けましたが釣りブームで好きな磯に渡れなくなり,また,お互いに子供も出来,仕事も忙しくなって磯へは行かなくなりました。
それ以来釣りからは遠ざかっていますが,今百円ショップでリール付きの竿を売っているそうなので,孫と一緒に海釣り公園で五目釣りでもしようか,四間橋のふなにしようか思案中です