有限会社 三九出版 - 日々の生活改善と充実に役立つ良書ここにあり!


















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☆<BOOK REVIEW>

            「病める日本―診断とその治療法」 
   ◉読者の声 ◉日々の生活改善と充実に役立つ良書ここにあり! 

          星 永揚(埼玉県さいたま市) 

 「三九Booklet」第1巻を読み終わった私の第一印象がタイトルである。ジャンル構成のバランスも良く,分量もコンパクトで読みやすい。なによりも内容が濃厚で示唆に富み,読み手の心にすっと入ってくるのには感心した。いずれも素晴らしい内容である。それは,書き手が著述業ではなく一般の方でありその道の第一人者であることによる。それぞれの経験・実践・実態を踏まえた上での意見・提案だからなお説得力がある。中でも政治科・経済科・教育科・医療科には大いに刺激と共感を覚えた。
 「政治科」では,昨今,国内外で紛争や忌まわしい事件・事故が多発しており,陰鬱な気分に陥りがちである。日本国内では,景気や政治の安定状況が一部報道されているが,私にとっては閉塞感が拭えずストレスが貯まる一方である。時の政権の現状認識の甘さと強引で狡猾な政治運営には嫌悪感を禁じ得ない。機能しない国会,政権にすり寄る官僚,「忖度の誤用」が通用する現実等々,すべて我々国民の政治的無関心にも責任の一端があるとの指摘,正に同感である。「経済科」では,グローバル化が進む国際社会での生き残り戦略のあり方,今話題の「働き方改革」に関する警鐘等考えを一層深めることができた。「教育科」では,戦後教育スタート時の歴史的意義,その後の変遷の経過を再確認でき,現在の教育現場の実態・問題点と課題の指摘,そしてこれらを踏まえた改革の方向性に注視が必要との認識を強くした。「医療科」では,後期高齢者の仲間入りをした私にとっては大いに参考になる指摘・示唆が多かった。「認知症の方は一般に,聴かれたことに,大丈夫,出来ると答えることが多い。長時間の観察の上での判断が必要」とのアドバイス,我が身に置き換えて服膺(ふくよう)に努めたい。「文化科」「社会科」でも「2020東京五輪」「これからの道」等,大いに啓発された。
 以上,一読しての感想を述べさせて頂いたが,読み取りの甘さ・認識違いがある事をご容赦頂きたい。各執筆者のご努力に心から敬意を表します。また,「三九Booklet」は,巻頭の「三九出版主のことば」,「著述業を生業とない人びとが、今思っていること、考えていること、固有の体験等々を率直に表現し、それを多くの読者とともに共有する、いわば『言論の広場』を提供するものである。いつの日にか、この小冊子が、書き手にとっての思索の記念碑となるとともに、われわれが生きる時代の記念碑になれば、弊社にとって望外の悦びである。」 正しく合致した内容である。 
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