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                   「読書の春」がやってきました!
                               三九出版拝

 ❁  ――Spring has come!!――
…などと浮かれてばかりいられる日本国ではありませんが,そんな状況なんぞお構いなく春はやって来るのであり,それはそれでやっぱり何だか嬉しかったりするのです。
 その大きな理由のひとつといえば,
“世の女性陣が重いコートを脱いで薄着で出掛けるようになるから!……”
     ではなく,
“暖房費がかからなくなり家計が助かるから!節電にもなるし……”
     でもなく,
“戸外で読書が出来るようになるから!!”
◆書棚に並ぶ本を眺めて,ふと,“いつ頃,どこで,どんな状況で”読んだのかを思い返してみると意外に思い出せる本が多いものです。
“これ,夏休みの課題図書だったなあ”“これは授業をサボって学生街の喫茶店で読んだ本”“これは社会人になってから痛勤電車の中で読んだぞ”“これは彼女にフラれた傷心旅行の旅先で……”
○難解な作品と対峙するにしても娯楽作品を楽しむにしても,読書を行為として或いは体験のひとつとして捉えるならば,自分というフィルターを通して行われるわけですからそれも当然です。夢中になって本の世界に没入している間は周囲のことなど意識に入らないでしょうが,無意識のうちに人間の五感は様々な情報を感知し記憶として留めているのですね。
◇“だから「本」なんだなあ”と思うのです。“書かれた文章を読む”だけならどんな媒体でもよいはずです。コピーされたプリントでもパソコンの液晶画面でも。しかしそれは“実人生のひとコマとしての読書体験”にはなり得ない,若しくは非常になりづらいものなのではないでしょうか?
❁桜舞い散る公園で。青葉繁れる野山の下で。「青空読書」のあの幸福を味わうのに液晶画面は似合いません。大体,陽光の下での液晶は見にくいですもんねぇ。           (G)
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