有限会社 三九出版 - 還暦盛春駆ける夢     先達に学び更なる自己研鑽を


















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               先達に学び更なる自己研鑽を

                      阪本 衛(大阪府大阪市)

 〈青春とは,人生の或る期間を言うのではなく,心の様相を言うのだ。
 年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。
   人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる
   人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる
   希望ある限り若く  失望と共に老い朽ちる。〉
 私の好きな言葉,サミュエル・ウルマンの「青春の詞」の一節です。古希を控えた今も私は「一生勉強・一生青春」を心の糧とし,?知的好奇心を失わないこと,?映画やテレビ・芝居を鑑賞し,また読書してまだ涙が流せる状態にありたい,?世の中の不正やスキャンダルに怒る炎を燃やし続けたい等,常に問い直し,人生に何を求め周囲とどんな関係を持ち,何を幸せと感じるかに目を向けたいと息っています。

 昨今の私たちを取り巻く環境は政治・経済・医療・介護・教育・文化など,実に様々な面でかつてない大きな転換期を迎えようとしています。日本という国,そして日本人が悪い方向へどんどん突き進んでいるのではないかと危惧しております。
 どうしたらこの日本という国をもう一度立派な精神を持った国に蘇らせることができるのか!大政奉還に大きく貢献した「日本はいま一度洗濯いたし申し候」の坂本龍馬の言葉は重く大きい。日本人として道徳観や倫理観を十分に教える機会が,戦後は学校教育や家庭教育の中から奪われ,消失してしまったという現実……。戦後国会が教育勅語を廃止否定したことが,日本人のその後の道徳心や遵法精神の低下・希薄につながったことは間違いないと思います。
 先日新聞紙面で山本良一氏(元東大生産技術研究所教授)が,幕末教育の復権を!文武両道,幕末の全人格教育こそ,日本の漂流を止めるカギだと,特に明治維新を支えたのは,幕末に藩校や私塾などで教育を受けた若者たちで,細切れの知識ではなく,彼らは知の本源的なありようを学んでいるのではないか,と強く提言されていたことに深く感銘した次第です。
 高度成長〜バブル崩壊期の銀行員として40年……数多くのお取引先の方々や苦楽を共にした仲間との魅力ある「出会い」の中で,多くの事を学ばせていただきましたことも私の宝です。そして,今まで培われてきた「私の仕事観」について,自分なりに出した結論は,人それぞれの「人生観」だと思います。要するに,自分の人生に生きる目的や価値観を持っているかどうか!その人生観を確立している人は,決まって良い仕事をしています。その仕事に対する姿勢,そこで得られる成果というものは,その人が持つ人生観と比例するのではないかと考えます。
 私がビジネスマンにとって何よりも大事だと思うことは,会社における自分の存在意義と,社内での位置づけを認識すること,そして会社にどれだけの損益をもたらしているか,という視点を持つことだと思います。特に基本的なしつけ(家庭教育〜学校教育〜会社教育の原点)の訓練に尽きるのではないかと思います。?約束を守る。?どんなことも他人のせいにしない。?不善なことをしない。?威張らない。?マイナスを発想しない。?差別をしない。……といったクセをつけることが重要です。
 私は現在 吉田松陰の士規七則に基づく安岡正篤教学,特に「論語」「大学」「孟子」〜「致知」「良知」など,人間の心の奥にある良心を耕し,それに照らして状況を判断することの重要性について興味を抱き,関西師友協会に所属し,勉強しております。その中で私は,吉田松陰から教わった幕末の志士たちが,皆それぞれの個性を発揮しながら,目覚ましい活躍をしたのは,基本的なしつけの訓練ができていたことと,優れた師によって良い教育を受けたからだということに気づきました。
 今私は、上述したようなこれまで学んだことを生かしながら、職業人としての最後の職場である医療法人隆星会オアシスでの,職員教育並びに各種諸団体との交わりによる自己研鑽と,講活動を通じての啓蒙活動をきめ細かく推進したいと思っています。私の講演を聴かれた方から次のようなメッセージをいただきました。

 ○さ 才気溢れるその笑顔         ○ま 周りにいっも気を配り
 ○か 改革重ね最善を            ○も 持って生まれた情熱で
 ○も 求めて挑む志事ぶり         ○る 流転の時代生きる男性
 ○と 研ぎ澄まされた感覚で
この言葉を心に刻み,〈盛春・駆ける夢〉を謳歌したいと決意も新たにしています。
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