有限会社 三九出版 - 美しく,正しくを追い求めて


















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               美しく,正しくを追い求めて
                                                            三九出版拝

 ◇突然ですがお尋ねします。あなたは今日から6畳一間のアパート暮らしをすることになり,そこに机と椅子,本棚,額入りの絵,花一杯の花瓶を持ち込んだとします。その時あなたは持ち込んだものをどこに置き,飾るかをどのようにして決めますか。やはりそれぞれの使用目的と部屋全体の美しさを考慮して決められるのではないでしょうふ。
 ○述べるまでもありませんが,オフィスや工場の中では仕事が効率よく進むようにデスクや機械が配置されています。つまり,オフィスにしても,工場にしても,そこに置かれる物の機能を考えて配置する場所が決められ,それが徹底したときにはその場の持つ美しさも生まれてくるのではないでしょうか。
 〇本を作るにあたっても,絵や写真,図版を入れるかどうか,入れる場合はその大きさや位置をどうするかを本文との関連,見た目などを考えて決めます。この「レイアウト」と呼ばれる作業はとにかく著者の意図が読者によく伝わり,読者が見やすく,見た目にもきれいであることを基本として行います。
 ◇話変わりますが,近頃のテレビニュースでアナウンサーが字幕の誤りを詫びる場面が増えたように思いませんか?中でもいわゆる“変換ミス”と思われるものが多いようです。原因はいくつか考えられますが,いずれにしても“校正ミス”であることに違いはありません。これは,テレビの場合はすぐにアナウンサーが訂正してくれますが,本の場合はそう簡単にはいきません。その結果,著者や読者に迷惑をかけ,本としての品格を落とし…。本当に「校正恐るべし」なのです。一字一句原稿との突き合わせ,意味を吟味しながらの素読み,複数の人の目を通すことなどの対策が欠かせません。
 ◇さて,小誌29号からここまで,編集作業の流れにしたがって述べてきましたが,これらのことは私どもの仕事の紹介でした。ですから自費出版を希望される方はこれを全く気にされないで,気軽に原稿執筆されてよいことは申すまでもないことです。          (m)


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